【木造の耐火建築について】SE構法が木造の耐火建築に向いている理由

代表の鈴木です。

今月はセミナーや講習会が続きました。

特に10月は年間でもセミナーや講習会が多い月のような気がします。

いつもなら、メーカーや販売店の方から「今度〇〇のセミナーがあるんですけどぜひ出席していただけませんか〜!?」という流れなんですが、今月は自主的に3つ選んで参加してきました。

「NCN登録店勉強会」SE構法の勉強会
「木造軸組工法による耐火建築/1時間耐火」の講習会(木住協主催)
「木造塾」木造耐火建築の実例から学ぶ設計のポイントとオーナーの声(吉野石膏、住友林業、NCN協賛)
以上の3つです。

目からウロコの耐火建築

耐火建築/1時間耐火関連のセミナーを2つ選んだわけですが、これがとても勉強になりました。

「木造軸組工法による耐火建築/1時間耐火」の講習会は5年前に受講していて、耐火建築/1時間耐火の建物を設計・監理に携われる者として登録されていましたが、ここ5年の間にだいぶ仕様も整備されてきたということで、再度受講を志願した次第です。

耐火建築とは

本来木造住宅は、防火地域に指定されているエリアでは延床100㎡までしか建築できませんが、この資格を持っていれば大きさに制限なく地上4階建てまでの木造住宅(1時間耐火建築の範囲)を計画できることになります。

耐火建築とは1時間耐火構造と2時間耐火構造に分かれていますが、火災にあった場合、それぞれの時間(1時間or2時間)消防活動に頼ることなく建物が倒壊しない耐火性能を持った建築物のことを言います。

1時間あるいは2時間燃え続けても建物が崩れ堕ちないとは、かなりの耐火性能を求められることになります。

わかりやすく言えばRCの建物と同様の耐火性能というレベルです。

防火地域エリアやその他エリアの中・大規模建築は今までS造(鉄骨造)やRC造(コンクリート造)の建物の独壇場の分野、市場でしたが、木造でもこの市場に一矢報いることができるわけです。

なぜ木造で耐火建築!?そのメリットは!?

でも、今更なぜわざわざ木造で建築しなければならないの!?と思いますよね。

いくつか理由があります。

一つは国策です。ここ数年、循環型社会で建築に「木」を使う重要性が見直され、国も木材利用の促進を積極的に推奨しています。

また、木造は鉄骨造やRC造と比べて圧倒的に軽いというメリットがあります。

その違いは木とコンクリートの単位面積あたりの重さを比較して約6倍も違います。

建物が軽いことの最大のメリットは地盤への負担が軽いということです。

軽ければ基礎補強(地盤補強)の金額も圧縮できます。

さらに木造化のメリットは、建築コストの低減(S造やRC造に比べて)や工期短縮、将来建物の用途変更の容易性、そして法的には減価償却の速さなどがあげられ、なかなかメリットが多いのです。

弊社もこの1年で数件、防火地域やその他エリアで耐火建築の中規模建物の相談が来るようになったことを考えると、国策も相まってこれから急速に木造の中・大規模建築が増えてくるように感じています。

耐火建築/告示仕様と認定仕様

もう一つのセミナーである「木造塾」では耐火建築の実例(東京都杉並区の医療介護施設)が紹介され、実際にその建物を設計・監理した設計士の方の当時の苦労話しや、耐火建築の設計のポイントなどのお話が伺え、またその建物のオーナーさんも出席されていて、「なぜ木造で医療介護施設を建てることを選んだのか?」そして、木造耐火建築の建物を所有した感想など生の声を聞くことができとても有意義な時間でした。

(NCNのHPより)

続いては吉野石膏の技術の方より、耐火建築の設計・施工のポイントの話がありました。

耐火建築において石膏ボードの役割は非常に大きく、さすが吉野石膏の技術の方!説明が大変わかりやすかったです。

耐火建築の仕様には「告示の仕様」と「認定の仕様」と大きく分けて2種類存在します。

先に聞いた「木造軸組工法による耐火建築/1時間耐火」の講習会では「木住協の認定仕様」を、そして「木造塾」の講習会では「告示の仕様」を勉強できました。

1つの建物で、部位によって「告示の仕様」と「認定の仕様」を使い分けることが可能なため、それぞれのはなしを聴きながら、「この部分は認定の仕様の方がコスト、施工性とも優れてるな!」とか「こっちは告示の方がいい!」とかシュミレーションしながら聞くことができたのですぐに実務に生かせそうです。

こういう目線で取捨選択できることが、アーキテクトビルダー「設計事務所+工務店」である弊社の最大のメリットかと思います。

SE構法が木造の耐火建築に向いている理由

そして【SE構法】が、中・大規模の木造耐火建築を施工するにあたって、非常に相性がいいことがわかりました。

木造の耐火建築において、その仕様が求められる部位は「主要構造部(床・外壁・間仕切り壁・階段・屋根・梁・柱)」の7カ所となります。

SE構法は鉄骨造のように大きくスパンを飛ばすことができるので、特に主要構造部の間仕切り壁を少なくすることができます。

間仕切り壁は様々な設備(電気配線や給排水)が埋設される壁なので、耐火被覆が非常に大変でコストにも大きく影響してきますが、間仕切り壁を主要構造部の対象から外す、あるいは少なくすることが可能なSE構法は、コストや施工性の観点から見ても木造耐火建築に合った構法と言えると思います。

また木造耐火建築の建物は通常の木造建築の建物に比べ、建物の自重が非常に重たくなります。

建物の耐震性能は、建物の自重によって大きく左右されるので、建物の自重を含め、建物にかかるあらゆる力を検証し構造安全性を担保する構造計算(許容応力度計算)を全棟行うSE構法であれば耐火性能と耐震性能がしっかりと担保できます。

関連記事
【日本一わかりやすい「SE構法」の解説】

【日本一わかりやすい構造計算の解説】

今月のセミナーや講習会では大きな刺激を受けることができました。
弊社もSE構法の登録店として、木造耐火建築を積極的に受注して実績を重ねていきたいと思います。

それではまた。

2018.10.26

お問い合わせ・資料請求はこちらから

 

 

友だち追加