ハウスメーカーで建てる時に覚悟すべき3つのこと

代表の鈴木です。

私は学卒で大手ハウスメーカー(東証一部上場)に就職しました。

最初は現場監督を5年経験しその後営業に転籍になり7年、合計12年ほど在籍してましたので、ハウスメーカーのことはほとんど分かっているつもりです。

今日は、ハウスメーカーで建てる時に覚悟すべき3つのことをお伝えしたいと思います。

ハウスメーカーで建てる時に覚悟すべき3つのこと

ハウスメーカーで家を建てる時に覚悟すべき3つのこと画像

1・型式適合認定制度の弊害

誰でも知るような大手鉄骨系ハウスメーカーや一部木質系ハウスメーカーは、その多くが「型式適合認定制度」を採用しています。

型式適合認定制度とは、建築材料や主要構造部、建築設備などについて包括的(全てをひっくるめて)に「建築基準法に基づく関係法規などに適合する」という認定を受ける制度のこと。

これにより、個々の建物の建築確認申請時の書類作成や審査を簡略化できるというメリットがあります。

この説明だけでは、何が問題なのかは全く見えてこないので少し解説を加えます。

構造計算が省略されてしまう・・・これが型式適合認定制度

まず鉄骨系ハウスメーカーの場合ですが、本来鉄骨造の建物は2階建て以上の建物を設計する場合は、建築基準法において「構造計算」が必要とされております。

しかしながら、耐震性を担保できる唯一の方法である「構造計算」を省略できるのが「型式適合認定制度」なのです。

多くの鉄骨系ハウスメーカーが型式適合認定制度を取得しているのはこの為です。

鉄骨系ハウスメーカーは、戦後の日本復興時期において、より早く多くの住宅(プレハブ化住宅)を提供するために生まれた企業です。

数の量産が急がれてきた時代に、手間と時間とお金がかかる「構造計算」は企業にとっては厄介なものとされてきたと思います。

戦後の復興が終わった後も、長い歴史と慣習の中で大手ハウスメーカー主導の歪んだ制度構造が残ったままになり、大手企業に都合の良い制度に形を変えながら今に至っていると推測できます。

鉄骨系ハウスメーカーや、一部木質系ハウスメーカーは、それぞれ自社開発のオリジナル工法を主軸として、「構造計算」をせずに住宅を供給しています。

型式適合認定制度を取得するにあたり、各ハウスメーカーは1つのモデルプランに対して、構造の安全性を確保できるギリギリの部材の選定作業を繰り返しながら、コストバランスを計算します。

そのバランスが見えたところで、それを自社の設計ルール化してそのルールに基づいて設計をすれば「型式適合認定」として構造計算不要というハウスメーカー都合の家が量産されていきます。

施主様にとって型式適合認定の最大の問題点

型式適合認定の最大の問題点は、その認定内容が非公開でブラックボックス化しているため、将来の増改築や大型リフォームなど構造変更を伴う工事を行う場合、建てたハウスメーカー以外では対応ができないことです。

価格の比較もできず、ただハウスメーカー提示の金額で工事をするしかありません。

「建てた後も一生のお付き合い!」

とは聞こえがいいですが、型式適合認定を採用しているハウスメーカーには、一生その会社の顧客として縛られるということを覚悟しなければなりません。

2・長期保証制度の弊害

大手ハウスメーカーは、長期保証制度を採用しているところがほとんどです。

特に日本人は世界的に見ても「保証」という言葉に敏感な国民と言われています。

新築の家において、「構造の瑕疵」と「雨漏り」については、建物を施工した会社(大手、中小に限らず)が10年保証を担保することが義務付けられていますが、さらに20年、30年と保証が付くと聞けば、「それは安心だ!」「やっぱり大手はさすがだよね!」と思いますよね!

実はこの長期保証制度も、ハウスメーカーにとっては建てたお客様を長期に顧客として囲い込むとても都合がいい内容となっています。

このことについては、以前のブログ【家の保証について】長期保証制度は有益なのか?で詳しく解説していますので、ぜひこちらの記事も読んでみてください。

 

3・ハウスメーカーでは本当の注文住宅は実現できない!?

何をもって「注文住宅」というのか、その定義も難しいところではありますが、ハウスメーカーでこだわりの注文住宅を計画することは極めて困難です。

その理由として、まずハウスメーカーがどのような組織、どのような評価基準で成り立っているのかを簡単に解説します。

ハウスメーカー内には様々な部署が存在していますが、その花形部署は「営業部署」です。

営業成績は、契約本数と粗利の大きさで評価されます。

ハウスメーカーに限らず営業会社はどこもそうですが、とにかく数が勝負です。

そして、営業成績が出やすいように商品企画や社内の設計者、施工管理者が組織されていきます。

営業マンは、契約数を上げるために様々な研修を受けますが、それは建築のことではありません。

顧客心理や、営業トーク、営業手法のノウハウを日々学んでいるのです。

こうしてハウスメーカーには建築に疎い(うとい)、しかしながら営業のプロが量産されていきます。

その営業マンが営業窓口となり、今やお客様の家の間取りまで考えています。

数をこなすために、一人のお客様に使える時間に限りがあるのは容易に想像できると思います。

ハウスメーカーでは、時間をかけて一人のお客様にじっくりと向き合うスタイルの営業マンは評価されないのです。

まとめ

以上、今までの経験とハウスメーカーに所属している多くの仲間たちから得られる情報から、ハウスメーカーで家を建てる時に覚悟すべき3つのことを書いてきました。

知っていて検討するのと、知らずに検討するのとでは大きな違いがあると思いますので記事にさせていただきましたが、「型式適合認定」の話は初めて書きました。

【ハウスメーカーって?みんなが思っているイメージと少し違いますよ!】

【家づくり-ハウスメーカーと設計事務所と工務店 どこがいいの?】

難しい内容だったと思いますが、ハウスメーカーを語る上では結構大切なキーワードかと思います。

皆さんもハウスメーカーを検討する際に、その会社の工法が「型式適合認定」なのかどうかを営業マンに聞いてみてはいかがでしょうか?

おそらく8割の営業マンは「?」の表情になると思いますが・・・。

それではまた。

2019.12.17

★こちらの記事もおすすめ→【SE構法とは何?】

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