Ua値の罠!Ua値と快適な住まいの関係性について

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Ua値の罠

代表の鈴木です。

本日は【Ua値の罠!】というタイトルで少し話を進めていきたいと思います。

高気密、高断熱住宅の指標として【Ua値】という性能値があります。

国の省エネ基準やZEH、HEAT20の基準も全てUa値という数字で図られております。

そもそもUa値とはなんでしょうか?

Ua値=外皮平均熱貫流率

簡単に言うと「家の外にどれだけの熱量が逃げていくのか!」を示す値ということになります。

よって、数字が小さいほどUa値が優れているという判断になります。

計算式を見た方がイメージがつきやすいかもしれません。

Ua値の計算式の画像

外皮面積とは、建物が外気に接する表面積のことで以下の部位のことを示します。

1. 屋根(天井)

2. 外壁

3. 床(1階)

4. 開口部(玄関、窓、サッシ)

5. 基礎の立上がり

これらの合計面積が【外皮面積】となります。

ここで分子、分母の関係性を見ると、分子にあたる「建物の損失する熱量の合計」の数値が小さく、分母にあたる「外皮面積」がより大きくなると、Ua値は小さくなることがわかると思います。

ということは、同じ仕様の建物であれば大きい建物の方(分母が大きくなる)が計算上Ua値が小さくなり有利であるということになります。

そして、分子を構成している【損失熱量】に目を向けると、4.開口部の数や大きさを減らしていくと損失熱量が小さくなり、これもUa値的には有利に働きます。

Ua値にこだわるならば、窓を少なく、そしてなるべく小さく計画し、大きな建物を計画すればいいことになります。

「おやおや!?」と思いますよね!

窓を必要以上に減らしたら快適な暮らしはできませんし、本来大きな家ほど必要となるエネルギーは大きくなるはずです。

そう、これがUa値の罠!なんです。

「なんだ、Ua値なんて関係ないのか!」

そういうことではなく、Ua値はあくまでも快適な家を計画する上での一つの要素にすぎないという認識を持つべきだということです。

Ua値も非常に重要なのですが、Ua値だけの数字に拘っても快適な住まいは実現できません。

Ua値と同様に【日射取得、日射遮蔽】の要素も同時に検討していくことが必要です。

日射取得、日射遮蔽

唯一無限かつタダで使えるエネルギーの代表的なものとして「太陽熱」があります。

太陽光発電でエネルギーを作り出し家庭内の消費エネルギーを相殺させZEROエネを実現させる建物がZEHとなりますが、ここでは太陽光発電という機械設備に頼らないもう一つの太陽熱の使い方があり、それが快適で経済的な住まいの実現に大きな影響を及ぼすことをお伝えしたいと思います。

日射取得は、窓から太陽熱を積極的に室内に取り込むことで冬場の暖房エネルギーを削減する効果があり、同時に日射遮蔽は窓から入り込む太陽熱をできる限り遮ることで夏場の室内の温度上昇を抑え、冷房負荷を低減させる効果があります。

しかし季節によって窓の大きさや位置を変えることができませんから、方位、太陽高度を考慮した庇の計画、その他いくつかの要件を設計段階から考慮することで、日射取得と日射遮蔽の両方を実現していかなければなりませんので、なかなか設計のハードルが高いのかUa値ほどこだわって計画する会社さんは少ないのが現状です。

しかし冬場でも南面一つの掃き出し窓から吸収される太陽熱はおよそ600Wと言われてますので、電気ストーブを「強」運転しているのと同じくらいのパワーがあるためこの熱量を冬は味方につけ、夏はできるだけ遮ることを考えることが重要で、太陽光発電を付ける付けない以前の問題だと私は思います。

Ua値と日射取得、日射遮蔽を十分に配慮された建物は、快適な住まいへという評価に繋がっていきますが、「快適さの指標は?」そして「経済性の確認は?」という答えを明確にするためにはやはりシミュレーションソフトを使うことが必要です。

弊社では一般社団法人パッシブハウス・ジャパンが開発した「建もの燃費ナビ」というソフトを使い1棟1棟「外皮性能」「省エネ性能」「光熱費シミュレーション」を計算し、性能と経済性の見える化を実現しております。

感覚から数値へ

経験と勘とは時に素晴らしい結果をもたらすことがありますが、経験や勘の優劣を図る手段は未だ存在しません。

昔は解析ソフトや優秀なシミュレーションソフトなど存在してませんでしたが、今はいくつも存在してますので使わない手はありません。

クルマの燃費数値も各社同じ物差しで表示していますよね。

建物も同様に燃費性能を数値で表現できる時代なのです。

まとめ

Ua値は快適で経済的な住まいを実現させるための一つの要素であり、全てではないというお話をしてきました。

ただし快適で経済的な住まいは温熱環境のみで図られるものでもありません。

間取りや動線、空間の心地よさなども住む方の「快適」に大きく影響することだと言えます。

やはり住まいは「バランス」が一番大事だと思いますので、ある部分だけにフォーカスした家づくりはあまり適切では無いと考えておりますがいかがでしょうか?

それではまた。

2021.07.29

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