2世帯住宅の計画で特に注意すべきポイントを解説【練馬区で注文住宅を建てるならSE構法のアーキ・モーダ】

代表の鈴木です。

今日は2世帯住宅の計画で特に注意すべきポイントをお話ししたいと思います。

2世帯住宅の画像

2世帯住宅といっても、いくつかのパターンがあります。

ご主人さま、或いは奥さまのどちらかの片親と同居を想定した同居型の2世帯住宅

比較的多いパターンかと思います。

また、どちらかの親世帯との同居を目的とした場合は完全分離型の2世帯住宅か、一部共用(特に玄関や、水回りなど)の共用型2世帯住宅となります。

どのパターンがいいかという話は、各家庭の事情や物理的な問題(土地の問題や建築資金の問題)がありますので、ここではあえて結論づけることはしません。

2世帯住宅は何よりも「音」対策が一番大事!

どの形式の2世帯住宅でも一番問題になることは音の問題です。

2世帯住宅を建てた後に、失敗例としてよく聞く話しは音の問題に終始します。

 

根が深い2世帯住宅の音の問題

音には大きく分けて2つの要素があります。

一つはまさに音のそのものと、もう一つは振動音です。

音はそれぞれの階に住む家族の生活音ですが、主にテレビ、ラジオの音、話し声、排水音、などです。

振動音は主に歩行音なので、上階の家族から発生する音です。

音の問題は根が深く、親子だからとか、身内だからという理由で解決される問題でもありません。

多くの2世帯住宅は、ほぼ100%親世帯の生活ゾーンは1階に計画されます。そうなれば子世帯は2階に計画されますね!

下の階に住む親世帯は、音や振動音でストレスが溜まり、「可愛い孫の事だから!」とさらに我慢してストレスが増強されてしまいます。

上に住む子世帯は、親世帯が我慢しながら生活していることに気づいて、気を遣いながら生活することにストレスを溜めている…

このように2世帯住宅は音の問題を考慮しないと、双方の家族に精神的なダメージを蓄積させてしまう怖さがあります。

音の感じ方、不快と感じるレベルはかなり個人差があるため、どの2世帯住宅でも完璧に対策できる設計、施工マニュアルは存在しません。

そしてどんなに対策をしても、住む方が満足できないケースもあります。

しかしながら、この27年間で様々な音対策や遮音対策を経験してきて、「これは効果あるな!、これはあまり効果ないな!」という知識は付いてきました。

そこで、2世帯住宅の計画における音対策について、間取りのポイントと設計施工のポイントに分けて解説していきます。

2世帯住宅の音対策 間取りのポイント編

先ほども申し上げましたが、多くの2世帯住宅は、親世帯の生活ゾーンは1階に、子世帯は2階に計画されます。

そこで生じる音の問題ですが、まず間取りで解決する対策を考えます。

階段室を区切る

音は、階段室を伝わって上下階に届きます。

特に最近の新築の建物は昔に比べてだいぶ気密性が高まっていますので、音は反響して外部に漏れず、室内に響きます。

そこで、階段室と居室空間をしっかりと区切る間取りがオススメです。

具体的には、階段室をしっかりと壁や扉で区切られる間取りを計画するという対策になります。

寝室の上に水回りを計画しない

次に考えることは、親世帯の寝室の上にトイレや風呂を計画する事は避けることです。

2Fに水回りを計画する際、排水管には防音材を巻くことが当たり前になってきていますが、それでも排水時の音は気になります。

寝室の上にリビング、ダイニングを計画しない

また、親世帯の寝室の上には子供が走り回れるような広い空間(リビング)や、椅子を引く音が出るダイニング空間も避けるべきです。

よく、親世帯の寝室の上に子供部屋も良くないと言いますが、個室を持つくらい成長した子供なら、子供部屋という限られた空間で走り回ることもないと思いますので、特に気にする必要はないかと思います。

それにあれも良くない、これも良くないと言ってたら、親世帯の上では住めなくなってしまいますよね!。

ガレージの近くに寝室を計画しない

これは親世帯でも子世帯でも言えることですが、早朝や深夜の車の出し入れをする際の音はやはり気になるものです。

以上が注意すべき間取りのポイントですが、突き詰めると部屋の配置は1階も2階の同じ配置(同じ間取り)が理想的です。

特に水回りの位置を上下階揃えることで、給排水工事もコンパクトに計画でき、将来のメンテナンスの点でもメリットがあります。

2世帯住宅の音対策 設計施工のポイント編

2世帯住宅で問題になる音に関して、技術的に考慮すべき課題は「振動音」です。

2階で歩く音が、その都度1階に響くようでは、お互いストレスの原因となります。

振動音を軽減する建築部材として様々な商品が出ておりますが、どれも体感効果はイマイチだなというのが今までの経験からの感想です。

床に敷く【防振マット】や、天井を吊る材料に防振性能を加味した【防振吊り金物】、2階の床全体に50mm程度の厚みの【専用のコンクリート】を流し込むなどの類です。

次に今までの経験で、「効果あり!」と感じた対策をご紹介します。

床全体の剛性を上げる

まず最初にやるべきことは、2階の床剛性を上げる対策を施すことです。

一番てっとり早いのは、2階の床を支える梁の数を増やすことで床剛性をあげて振動を抑え込む方法です。

2世帯住宅の床剛性の画像

 

図で示しましたが、通常@910mmピッチで配置される梁を@455mmピッチで構成します。

こうすることで、床剛性はかなり向上させることができます。

梁の自重増やコストが気になる場合は、間に入れる梁は2×10材(ツーバイテン材)でも良いかと思います。

理想的な2世帯住宅の遮音対策

床の剛性をあげて振動を抑え込んだら、今度は遮音や吸音についての対策ですが、以下の図で示すような計画が効果を実感できる方法です。

資材も容易に調達できますし、施工に対して特別な技術も不要です。

2世帯住宅の遮音対策の説明画像

最低限このような構成で仕上げればあまりコストをかけずに、そこそこ満足できる遮音レベルになります。

そこそこと表現したのは、とにかく音の感じ方は個人差が大きく、何をやっても完璧!というレベルに持っていくことがなかなか難しいからです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

2世帯住宅を計画する際に特に注意すべきポイントの「音」について解説してきました。

最後に、もう20年以上前の話ですが、私が某ハウスメーカーで現場監督時代に、2世帯住宅の「音」についてトラブルになった事例をご紹介します

その物件は、上下完全分離タイプの2世帯住宅でした。

1階が親世帯、2階が子世帯というオーソドックスな計画でした。

当初から音の問題は特に配慮してほしいという要望だったので、担当した設計もその当時、木造住宅でできる最大限の音対策を計画しました。

自分が施工管理を行い、建物が完成し引渡し。

しかし入居後すぐにクレームが!

「あれだけ音に関しては対策するようにお願いしてたのに、全くダメだ!どうしてくれるんだ!」と…

当時、会社としては現状を把握するために遮音試験を実施しましたが、数値は悪くありません。

その旨お客様に報告しても到底納得していただけません。

「一度、音を聞きに来い!」ということで、営業担当、設計担当、そして私の3人で伺いました。

実はクレームを言ってきたのは、下の親世帯ではなく、2階に住む子世帯でした。

なので振動音ではなく、1階の生活音が漏れてくるのが不満だということです。

2階に通された我々3人は、耳を澄ましてじっとしてました。

その時、下の階ではテレビをつけていました。

2階で暮らす子世帯のご主人は、「ほら、こんなに聞こえるだろ!」と主張してきます。

しかし…

我々3人には全く聞こえません。

それでも子世帯のご主人様は、下の階のテレビの会話が聞き取れると言ってきました!

「ほら!今こう言ってるの聞こえるでしょ!」と・・・・。

正直、お手上げです。

その後こちらの物件は裁判になりましたが、結果どうなったのかは当時担当レベルだった私は知ることはできませんでした。

音については本当に難しいと感じさせられた一件でした。

 

2世帯住宅を計画する際は、ぜひ「音」対策を十分に意識してくださいね!

それではまた。

2019.09.06

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